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植物育てるというと、みなさんはどんなことを想像しますか。花を咲かせること、大きく成長させることでしょうか。もちろん、それも正解だと思います。

植物を上手に育てる、元気に育てるということが前提になければ、目標や目的の達成はむずかしくなってしまいます。

植物を上手に育てるときに、本当に力を入れるべきことは、たった1つのことなのです。今回は、たった1つの秘訣を紹介しようと思います。

すべてのはじまりは植物の根っこ。


植物を育てるときに大切なことは「根っこを育てること」です。

植物も生き物ですから、成長もするし、呼吸もしています。ですが、植物は自分で動くことができませんから、土の中から水や栄養分を摂取します。そのためには、どうしても根が必要になります。

光合成をして、エネルギーの源をつくるためにも、根っこから水を吸い上げられないといけないのですね。

植物を元気育てるためには、根っこを健康に育てることが大切なのです。

「植物を育てる」ときくと、土の上(地上)に出ている部分、目に見える部分のことばかり気にしてしまいがちですよね。ですが、根っこがダメになってしまえば、すべてがままならなくなってしまいます。

根っこが元気に育ってくれれば、必ず地上部分も元気に育ってくれます。根っこが健やかに育つような環境を作ってあげることが大切なのですね。

たとえば、水やりの話題をいくつか紹介していますが、そこには「根腐れ」というキーワードが出てきます。根腐れが起こると、植物がダメになってしまいます。(過去記事→「失敗しない水やりの方法まとめ」)

だけど、根腐れ対策をすることが目的なのではなくて、根を健康に育てることが目的だということを見落としがちなのです。

植物の根がもつ2つの大切な役割とは?


植物にとって、根っこはとても大切です。根っこには大きな2つの役割があります。普段はあまり気にしないかもしれませんが、これを機会に確認してみましょう。

1つ目の役割は、自分の体を支えること。


根っこの大切な役割のひとつは、自分の体を支えることです。土の中で根が伸びる、広がることで、しっかりと土をつかんでいきます。根がしっかり張ると、植物全体がグラグラせずに安定して、よい株にそだっていきます。

これは、よい鉢植え、よい株を選ぶときにも役に立つ情報です。鉢植えや黒ポット苗を買うときも、植物全体がグラグラするような苗はよくないのです。しっかりと自分の体を支えられる苗を選ぶようにするとよいのです。

2つ目の役割は、土の中の水分や栄養分を吸収すること。


根っこの役割で大切なことに、土の中の水分や栄養分を吸収することがあります。地上に見えている部分が大きく育って、枝葉が増えてくると、葉っぱからの蒸散の量も増えていきます。

植物の成長がすすめば、その分、水を吸収できなければいけないということですね。

葉っぱから水分が蒸散すると、根の水分吸収を促すことになります。これは、根っこを健康に育てるためには大切なサイクルなのです。

植物を育てるときに、風通しのよい場所に置くことをすすめられますよね。これは、葉っぱからの蒸散を促して、根を育てるために有効だからという理由が背景にあるのです。(過去記事→「観葉植物の元気がない意外な原因。室内で育てるときの落とし穴。」)


話を聞いてみると、お世話の方法の多くは、根っこを育てるという目的が背景にあることに気づかされますね。

ふだんは土の中にあって、目にすることは少ないのですが、根っこはとても大切な部分です。

ところで、根っこを健康に育てるためには、土も重要な要素になりますね。よい根っこをつくるためのよい土については、次回、お話しようと思います。