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観葉植物などの鉢植えにとって、よい土とはどのようなものなのでしょうか。お店にいって選ぼうと思っても、種類が多すぎて選びきれないことも多いものですよね。

鉢植えの植物にとってよい土を、庭づくりや、ガーデニングに使う土と同じように考えてはいけません。きちんとした理由があるのです。

わたしは、このお話を初めて聞いたときに、自分の中の常識がひっくり返りました。今回は、鉢植えによい土の条件と選び方についてお話します。

鉢植え植物への水やりが大きなポイント!


鉢植えの植物は、水やりの水に頼りながら育ちますよね。いきなりですが、これが鉢植えの土選びにとても重要なポイントなのです。

「えっ?」と思いましたよね。わたしもそう思いました。笑

鉢植えへの水やりはジョウロを使う方が多いと思います。ちょっと大げさに表現すると、シャワーのようにザーっと鉢の上から水をかけるような水やりになりがち。スコールのような雨が降った場合も同じです。

本当は、水差しなどで静かにお水をあげるのが理想なのですが、屋外で育てている鉢植えであれば、そんなに丁寧な水やりはしないと思います。

鉢の上からザーっと水をかけるように水やりをする場合、鉢植えの土が軟らかいものであると、土の粒子が細かく崩れやすく、粒子間のすき間が詰まってしまいます。

こうなってはまずいのです。水はけや通気性が悪くなってしまうからです。

鉢植え植物に適したよい土の条件のひとつは、できるだけ、団粒構造の崩れにくい土を使うことです。

鉢植え植物は、周囲を鉢壁で囲まれた環境で育ちます。そうなると、余計な水を鉢の中に残すわけにはいきません。畑や花壇以上に気をつける必要があります。

「団粒構造」という言葉がでてきましたが、簡単に言えば、排水性、通気性が高い土を選ぶようにするということですね。過去に書いた記事でも、よい土について書いたものがあります。よかったら、ご覧になってくださいね。(→「もう根腐れに悩まない!植物がよく育つ土4つのポイント。」)

鉢植えに畑や花壇の土をそのまま使ってはダメ!


花壇や畑をもっている方は、その土で植物や野菜の育ちがよいことに気づくと、鉢植えの土に使ってしまうことがあります。

ですが、畑や花壇の土を鉢植えに使ってしまうと、何度か水やりをしているうちに、水はけが悪くなりやすいです。だんだん目詰まり状態になって、水を通さなくなってしまうのですね。

もし、畑や花壇の土を鉢植えに使うなら、工夫が必要です。例えば、赤玉土をベースにして、花壇や畑の土を3割くらいブレンドします。他の水はけや通気性のよい土を混ぜて使うようにすればよいのです。

わたしは室内用の鉢植えには使いませんが、腐葉土などを使う場合も、赤玉土とブレンドして使うようにします。室内用にするなら、腐葉土のかわりにピートモスを使うかな~と思います。

育てる環境や植物にもよりますが、腐葉土に細かい軽石や川砂を混ぜて使うという話もきいたことがあります。いろいろ知識がついてくると、独自のブレンドで育ち方を研究することも楽しみのひとつになってきますよ。


それでは、ここまでのお話をまとめてみますね。


鉢植えによい土の条件と選び方。


・鉢植え用の土には、通気性や水はけのよい土を選ぶこと。
軟らかい土を使うと水はけが悪くなりやすいので要注意。

・花壇や畑の土をそのまま鉢植えに使ってはダメ!
→土が細かかったりして、通気性や水はけが悪くなりやすい。
→他の土とブレンドしてから使えばOK!


室内で育てる鉢植えは、とくに水はけや通気性に気を付けたいですね。

ところで、お店で買ってきた鉢植えの土はどんな土が使われているのでしょうか。土の色、粒の大きさ、混ざっているものを見てみると、まったく想像のつかないものもありますよね。

それは、それでもよいと思うのですが、わたしは結構気になるので、自分の知っている土で植え替えてしまいます。笑

そのおかげなのか、虫が出てきたことは一度もありませんよ。よくわからない土を室内に持ち込むのが嫌な方は、自分で土を入れ替えてみるのもよいと思います。

だけど、真夏や真冬は植物がダメージを受けやすいですから、ちょっと我慢したほうが賢明ですね。