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ホームセンターのガーデニングコーナーで開かれている「多肉植物の寄せ植え体験教室」に参加してきました。多肉植物を育てていると、誰もが一度は夢見る寄せ植えチャレンジ。

インターネットでもたくさんの方が画像投稿されていますよね。だけど、自分で挑戦するには、何種類もの多肉植物を用意しなければならず、準備も大変です。

今回、参加した体験教室では、数種類のカット苗と寄せ植え用のフレーム、参加費を合わせて1,500円。

寄せ植えの作り方を教えてもらいながら、先生とお話をするチャンス。わたしがずっと気になっていたカット苗の使い方、3つの疑問を投げかけてみたところ、とても親切に教えてくださったので、紹介したいと思います。

カット苗を植えるとき、水苔を使うのはあり?


多肉植物の寄せ植えには、カット苗を使います。カット苗は挿し木に使う「挿し穂」の状態になったものです。

もっとイメージしやすく言うなら、多肉植物の先っちょを切ったものです。切り口はきちんと乾いていますが、まだ、根っこは出ていません。

今回の寄せ植え教室では、壁掛けようのフレームに多肉植物の土をいれて作りました。ですが、完成見本では水苔を使っていました。

水苔を使う方法もあるということは知っていたのですが、その方法は、良いのか、悪いのかを先生に聞いてみました。


多肉植物の寄せ植えで、土の代わりに水苔を使うのもありです。

だけど、まだ、根っこが出ていない状態だと、水苔が乾いたときに苗が浮いてしまいます。


なるほどですね。水苔をしめらせると苗が安定するので植えやすいだろうと思っていたのですが、乾いたときに苗が浮いてしまうというのは盲点でした。汗

たしかに、多肉植物を挿し木するときもそうなのですが、根が出ていない状態で植えつけると、グラグラして、挿し穂が安定しないのです。それなのに、苗が浮いてしまえば、余計に安定しませんよね。

そして、多肉植物は湿気に弱いですから、水苔を湿らせると湿気にやられてしまう苗も出てくるそうです。

多肉植物のカット苗が頭しかないときはどうする?


多肉植物のカット苗は、いろんな種類がパックになって店頭に並ぶことがあります。今回使用したカット苗のパックにも7、8種類の多肉植物が入っていました。

だけど、頭の部分だけで茎がまったくない状態のものもあるのです。

よく、下葉を取って茎を作るといいますが、大きさ的にもそのような余裕がない場合はどうすればよいのでしょうか。

先生にお聞きした回答は意外なものでした。


無理に茎を作る必要はありません。

切り口から根が出てくるので、切り口が土に接していれば大丈夫です。ただ、固定できるほどの根が張るのには時間がかかります。


本当に頭の部分しかないカット苗は、そのまま土の上に置く感じでよいそうです。すごく意外でした。絶対に茎をつくらなければならないと思っていましたから。

そうですよね。結局、下葉を取っても、取らなくても、切り口は変わりません。それなら、そのまま土に置いておくだけでも結果は同じということですね。

ただ、植え付けるということを考えると、置いてあるだけでは、傾けたときに落ちてしまいます。はじめは、立てかけたりせずに「根が出てくれるまで平らな状態で様子見をしてください。」ということでした。

こういうことは、言われないと気づかないかもしれませんよね。思い込みは、視野や考え方を狭めてしまうものです。とても勉強になりました。

寄せ植えの水やりはどうしたらよいのか。


今回のような、木枠の穴無し容器を使った寄せ植えでは、水やりはどのようにしたらよいのか困ってしまいます。

今回使った木枠の箱の中にはフィルムが張ってあります。だけど、土が湿りきってしまえば、完全に濡れ蒸れ状態ですよね。この点についても聞いてみました。


水さし(ジョウロ)であげるのではなく、霧吹きですき間を狙って強めに吹くか、スポイトのようなものを使って、苗の隙間から水やりをするようにします。多肉植物なのでジャブジャブあげなくても大丈夫。


やっぱり、何でも「過ぎ」はいけませんね。よく、多肉植物でも、観葉植物でも「土が乾いたら、底穴から水が出てくるくらい、たっぷり水をあげる。」というのが、定説になっていますよね。

だけど、状況によっては、すき間から湿らせるように、水やりをするのもありなのですね。

ちなみに、今回の寄せ植えは2週間後くらいから、少しずつお水をあげるようにアドバイスをいただきました。途中で、元気がなくなってきたら、葉水をするのもありなのだそうです。

風通しのよい、日陰において2週間。すぐに水やりをしてはいけないのは、挿し木するときと同じ方針ですね。


今回の教室では、完成品を参考に寄せ植えを作りました。カット苗がちょっと足りないかと思っていましたが、植えてみると、余るくらいでした。

寄せ植えのときに取り除いた葉っぱは、お持ち帰り自由とのことでしたので、もちろん、もらってきました。(笑)葉挿しにしてみようと思います。

それでは、今回のお話のまとめです。


・寄せ植えで水苔を使うのもあり。(苗が浮いてしまう点に注意。)
・茎がないカット苗は、切り口が土に接していればよい。
・水やりは、スポイトや霧吹きで苗の隙間から水やりする。


たくさんの種類の多肉植物をひとつに寄せて仕立てるのは、本当に楽しいものですね。立体パズルを組み立てるみたいでもあるし、ちょっとした生け花をつくるのにも似ています。

寄せ植え体験教室は、常時開設ではなくて、イベントとして開催しているそうです。わたしの地域では、きっと、このようなイベントは少ないと思います。

地域の特性なのか、積極的に飛びついてくる方は少ないですが、誰かが挑戦していると、人が集まってくるものですね。そんな状況も楽しめましたよ。(笑)

多肉植物の寄せ植えに挑戦してみたい方は、こういう教室やイベントを探してみるのも面白いと思います。ぜひ、探してみてくださいね!